HAPPY VOICE

主に大好きなアッキーこと中川晃教さんのこと中心。

【グランドホテル】4/23(東京)4/27・28(名古屋)観劇メモ

ほんとは東京と名古屋、別々に書きたかったけど間に合わないうちに名古屋も終わってしまって記憶が上書きされてしまったのでまとめて書きます。主に赤と緑のキャスト・演出の違いを中心に簡単に。ネタバレあり。まだ大阪公演があるので一応畳みます。





始めて赤チームを観て、本当に全然違うんだなとあらためてビックリ。一応、赤と緑で文字を色分けしてみたけど返って読み辛かったらごめんなさい。

オープニング
  • ダンサーの湖月さんがベルを鳴らす時、緑はナチスドイツの曲?がかかってベルとともに曲がいきなり止まるけど、そういう演出は赤にはなかった。それ以外には大きな違いは無かったと思う。
オットー・クリンゲライン
  • ツイッターでも話題になっていたけど、アッキーオットーはかなり病状が悪化していたよ。姿勢はますます猫背になりカバンを重そうに抱えながら歩く姿は本当に具合悪そうで、演技とわかっていても心配になってしまうくらい。その具合悪そうなまんま歌う歌が決して弱々しくはなくて、でも不自然でもなくて。アッキーは本当に歌と台詞の境目がないんだよね。

  • 成河さんのオットーは本当にごく普通の人という感じ。もちろんいい意味で。そしてアッキーオットーよりも元気そうでユーモラス。歌も全く問題なくお上手でした。そりゃアッキーと比べちゃうとアレですけど。(笑)

  • そして目を引いたのは成河さんの身体能力の高さ。男爵との投資の場面だったかな?テーブルに腰掛ける時にアッキーオットーは手を付いてお尻からピョコンと座るんだけど成河オットーはそのままダイレクトに手を付かずにジャンプして飛び乗った後に座るの。あれ、アッキーはさすがに出来ないと思う。男爵と二人でカウンターに手を付いて大きく足を開いてバタフライジャンプみたいなのする時もすごい高さがあってキレイだった。フレムシェンとのダンスの時も足がすごく高く上がってたし。何度かダボダボのズボンを両手でずり上げてて、それが妙に可愛かったな。

フェリックス・フォン・ガイゲルン男爵
  • 宮原さん、ゲネと初日以来、だいぶ慣れてきた分、台詞を噛んじゃうこととかあったけど相変わらず素敵な男爵だった。オットーとの酒場の場面、例のアッキーの電話のアドリブにも今回はちゃんと付き合ってくれてたよ。アッキーオットーが豚みたいに鼻を鳴らしたら宮原男爵も真似してやってくれてた。(笑)

  • 伊礼くんは男爵というよりチャラいジゴロみたいだった。(笑)伊礼くんの歌をちゃんと聴くの初めてだったけど、やっぱり上手いね。

  • 伊礼男爵がグルシンスカヤの部屋から宝石を盗んで帰ろうとする時、鏡で髪型を直すとこなんて芸が細かい。そんなことしてるから見つかっちゃうんだよ。(笑)そんな伊礼くんと比べると宮原男爵はまだまだ初々しさを感じた。

  • 男爵がプライジングに撃たれるシーン。緑の宮原男爵は椅子に座ったまま撃たれるけど、赤の伊礼男爵は立ったまま撃たれる。
プライジング社長

  • 戸井さん、最初の歌の時のカラスの「カー、カー、カー」がゲネと初日よりボリューム落としてたな。

  • 吉原さんの社長は終始余裕がなくて焦ってる感じが戸井さんよりも強く出ているように見えた。

  • 問題のフレムシェンとのシーン。演出がかなり違ってた。緑は最後の未遂の時まで椅子に座ってだったけど、赤は最後はテーブルに押し倒して襲いかかる。吉原社長がとにかく怖かった!あれ見ちゃうと戸井社長の方はソフトに思えちゃう。
フレムシェン
  • 昆ちゃんフレムは強かでギラギラしてる感が強かったのに対し、真野ちゃんフレムはまだまだ幼くて夢見る少女が無理して背伸びしてる感じかな?それだけに吉原社長とのシーンは可哀想で見るに耐えない感じがしてしまった。

  • 歌に関しては真野ちゃんも頑張ってはいたけど、昆ちゃんの方が断然上手い。ダンスホール?でのシーン、本来ならフレムシェンが歌う部分を赤ではシミーズのどっちかの人が歌ってたのもやはり歌が弱いからか?

  • オットーとのコンビはそれぞれ相手が違うので比べられないけど、どちらもお似合いだった。逆の組み合わせはあまり想像できない。
ラファエラ
  • 樹里さんと土居さんを比べると土居さんの方が母性が強い気がする。なので恋愛感情という意味では樹里さんの方が感情移入しやすいかな?

オッテンシュラッグ医師
  • 赤を観て佐山さんの歌の上手さにビックリした。でも光枝さんの歌も味があって緑の雰囲気には合っていると思う。

  • エリックにモルヒネを分けてほしいと頼まれた時、佐山医師はお金を受け取らないけど、光枝医師はお金だけ懐に入れちゃう。どちらも傍観者という立場ではあるけれど、光枝医師の方が闇が深いように思う。でもオットーにだけは少しだけ優しい。
グルシンスカヤ
  • 気になっていた草刈さんを初めて観て、キャラがハッキリと違うのがこのグルシンスカヤだと思った。安寿さんは気品があってプライドが高い。草刈さんはヒステリックでわがまま。

  • 男爵と恋に落ちるグルシンスカヤは安寿さんの方が少女のようで好きだな。

  • 草刈さんの歌はお世辞にも上手いとは言えなかった。特に東京で聴いた時はもうミュージカルには出ない方がいいのでは?と思ったくらい。でも、名古屋ではそうでもなかった。会場のせいか?バレエのシーンはさすがと言う他ない。
シングルキャスト
  • スペシャルダンサーの湖月わたるさん。緑と赤で大きく違うのはやはり男爵とのダンスシーン。やはり慣れている分、赤の伊礼くんとのダンスの方がリフトが多かったりレベルが高くて、より情熱的に見えた。他にも違いはあるのだろうが、どうしても主要人物に目が行ってしまい、気付くと瑚月さんがいるって感じで細かい違いが見つけられない。いつも湖月さんがミッツ・マングローブに見えてしまうのは内緒だ。。

  • シングルキャストで一番気になったのが大山真志くん。最初は気付かなかったんだけど、お友達に「ダンスがキレッキレだからぜひ見て!」と言われ注目してみたら、ほんとに凄かった!それからは大山くんが踊るシーンはもう彼にロックオンでガン見!あの体格でなんでそんなに踊れるの?!私は大阪であと1回観るんだけど、大山くんのキレッキレのダンスがあと1回しか見れないと思うと残念でならない。またアッキーと共演してほしい!
ラストシーン
  • 緑と赤で一番大きく違うのがラストシーンだ。赤の最後はみんなそれぞれに希望を抱いてグランドホテルを旅立っていく。最後はキャスト全員が客席に下りて白い花びらを撒きながら両通路を歩いて捌けていく。対する緑は最後の最後でホテル従業員にいきなり身包み剥がされて暴力を受ける。それでも最後は赤ん坊を抱いた藤岡エリックに上着を羽織らせオットーのカバンを持たせて送り出し、去っていくエリックを見送る。
名古屋で気付いたこと
  • 冒頭で藤岡エリックが医師のカバンを運ぶ時、中を覗いてモルヒネの瓶を見つけるのに初めて気付いた。これは赤も同じだった。

  • 緑のラストシーンで藤岡エリックが客席を降りて去って行く時、赤坂ACTは真ん中の通路をまっすぐ歩いて1階最上部の出口から出ていったけど、名古屋では下手寄りの通路から2階席手前を下手に曲がって出て行った。これは劇場の構造が違うから仕方ないね。

  • 赤のラストは私は4階席という遥か彼方の席だったのでよく確認できなかったけど、当然同じように両サイドに分かれて歩いていったんだと思う。
まとめ
  • 最初は全く期待していなかったこの作品、こんなにハマるとは思ってなかった。特にアッキーに関して言うと、最初は「男爵が主役みたいじゃん!」と少し不満に思っていたのに、回数観るうちに「ああ、やっぱりオットーが主役なんだ」ってつくづく思った。地味な役柄にも関わらず、いや、地味な役柄だからこそ、歌と演技の表現力の高さを見せつけられた思いだ。アッキーオットーこそ、命が溢れていた。生きる喜びでキラキラと輝いていた。